WANDER SHANGHAI

外灘9号 · 中山東一路

招商局ビル

China Merchants Building

外灘の小さな建物に、近代海運の大きな物語

三階建ての赤煉瓦と開放的な外廊に、招商局の上海での事業、移転、旧址への帰還の痕跡が残ります。

古写真から歴史をたどる
2016年の招商局ビル。上部の赤煉瓦と下部の石壁の区分が明瞭

2016年10月11日

修復後の招商局ビル。三層の量感、上部の赤煉瓦、川側の外廊が特徴を保っています。

xiquinhosilva · 画像出典 · CC BY 2.0

建物の概要

竣工
1901年川側の新館。後方の旧建物には別の沿革がある
設計
モリソン商会黄浦区公文書館の資料による
建築様式
ルネサンス様式赤煉瓦、石の基壇、各階の外廊
当初の用途
招商局の本部事務所中国近代の海運企業
現在の用途
招商局の企業文化展示など1階に「招商局・百年の航程」展示室
所在地
中山東一路9号大北電信ビルの北側

建築と用途の資料[1]

建物のはじまり

なぜここに建てられたのか

招商局の創設はこの小さな建物より早く、1870年代に旗昌輪船の船舶、埠頭、一部の不動産を買い取って外灘へ進出しました。1901年の川側新館完成は、その後の発展段階です。[2] [1]

目の前の赤煉瓦三階建ては、敷地全体の一部です。後方の旧建物とは通路で結ばれていました。資料の「旗昌洋行旧址」と「招商局ビル」は、異なる年代や部分を指す場合があります。[1]

見上げて、近づいてみる

足を止めて見たい三つの細部

石色の建物の間で際立つ赤煉瓦

1階の石材は重厚で、上部の赤煉瓦は温かく感じられます。小さな建物ですが、色の境界と水平帯が三層構成を明確にしています。[2]

窓や扉だけでなく外廊に立ち止まる

川に面した外廊を組柱が支え、その奥から川面を見渡せます。外廊は一時、閉じて部屋に改造され、後の修復で空間が再整備されました。[2]

屋根と入口の銘が年代を伝える

破風と勾配屋根が軽やかな輪郭をつくり、入口のまぐさには1901年に関わる記念の表示が残ります。現在の形は修復を経ており、初期写真との比較が必要です。[2] [1]

一棟の建物、さまざまな役割

写真のあいだに広がる歴史

前身の建物から現存する建物へ。写真には撮影年代または出版年代を明記し、確かな画像がない時期は文章で歴史を伝えます。

  1. 1872–1873

    招商局の設立と営業開始

    清朝の設立許可を受け、招商局は上海で営業を始めました。最初の事務所は目の前の1901年の建物ではありません。[3]

  2. 1877

    旗昌の資産を取得

    招商局は旗昌輪船に関わる事業資産と外灘の不動産を引き継ぎました。外灘への進出と新館の完成には20年以上の隔たりがあります。[2] [1]

  3. 1901

    川側の三階建てが完成

    モリソン商会設計の新館が事務所として使われ始めました。初期写真の開放的な外廊や屋根の輪郭は、修復後の姿にも見て取れます。[2]

    出典が1901年と記す招商局ビルの古写真。川側の外廊は開放されている

    1901年・出典の表記

    出典が1901年とする招商局本部の古写真。撮影者は不明です。外廊、屋根、1階入口を現在と比較できます。

    撮影者不詳。招商局歴史記録部門提供 · 画像出典 · パブリックドメイン

  4. 1937年以降

    戦争が事務所と資産管理を変える

    戦時下、招商局は事業を移転し、委託などの方法で一部資産を保全しました。この時期、建物と企業の歩みが分かれました。[1]

  5. 1950年代以降

    港湾・海運管理機関が使用

    港務監督や海上安全などの機関が入り、外廊の閉鎖、階の分割、屋根の改造が行われました。[2]

  6. 2001–2004

    修復で建築の層を取り戻す

    招商局に戻った後、建物は修復されました。外廊や赤煉瓦が再び現れ、新設備や新しい利用条件にも対応しました。[1] [2]

  7. 近年

    1階で百年の航程を紹介

    中国航海学会は2024年、1階の「招商局・百年の航程」展示室を紹介しました。旧事務所は企業の歴史を知る場所にもなっています。[4]

現在と見学

街路から建物を読み解く

歩みを緩め、入口の銘、外廊、材料の変化から読み始めたい建物です。[4] [2]

材料を見る
出入口を塞がない位置から、石の基壇と赤煉瓦の境界を見ます。
前後を区別
1901年の川側新館と後方の旗昌旧建物は、関連しながらも異なる部分です。
展示室を訪ねる
1階に企業史展示室があるとの公開紹介があります。開館日、予約、臨時の案内は管理者へ確認してください。
地図で所在地を見る ↗

資料確認:2026-10-19 · 2024年の展示室紹介は毎日の公開を保証しません。深圳の招商局歴史博物館と、この外灘の展示室を混同しないでください。

上海と世界

海運の物語をたどって外灘5号へ

日清ビルも戦後、招商局に接収されました。9号は招商局自身の初期事務所、5号は終戦後に別の海運資産が変化した過程を語ります。[2] [1]

資料と画像の出典

以下の資料をもとに再構成しました。Wikipediaを翻案・要約・翻訳した本文は、CC BY-SA 4.0 で提供します。元記事の執筆者は編集履歴をご覧ください。写真の利用条件は各画像の下に記載しています。

  1. ウィキペディア・招商局ビル ↗

    沿革の照合に使用。年代の相違は本文に明記しています。記事は当サイトが独自に執筆し、写真の作者とライセンスは別途表示しています。

  2. 黄浦区公文書館・記録ギャラリー:招商局ビル ↗

    2015年の特集。1901年、モリソン商会、建築材料、後の改造を照合。

  3. 招商局歴史博物館・歴史年表 ↗

    招商局公式の歴史資料。1872年の設立許可と1873年の営業開始を区別。

  4. 中国航海学会・外灘9号「招商局・百年の航程」展示室 ↗

    2024年2月1日の展示室紹介。1階の企業史展示用途を確認。公開日程は別途確認が必要です。

画像処理と年代について

画像は各写真の下に記載したアーカイブまたは画像出典ページによります。サイズ調整とWebP圧縮のみを行い、元の縦横比を保っています。着色や描き足しはせず、古写真の粒子、ぼけ、スキャン跡も残しています。

古写真の出典ファイルは1901年と記し、撮影者は不詳です。画像を提供した企業の記録部門を、確定した撮影者とはみなしません。

船舶や埠頭だけが写り、本館を識別できない図版を建物外観の代用にはしていません。